カイロプラクティックと整体とマッサージ。
どれもパッと見では似たような印象を受けますし、その実なにが違うのか分からないって人も少なくないかも知れません。
そのため、これらのサービスを受けようと思った際に
…結局、今の私はどれを選べば?
と、迷ってしまうこともあるでしょう。
ただ、だからと言って適当に選んでしまうのは危険。
下手をすれば抱えている症状の悪化を招いてしまう場合もありますからね。
てなわけで、この記事では上記3つのサービスの特徴と違い。
どんな人がどのサービスを選べば良いかを、現役カイロプラクターが解説します。
う~ん、読むのもメンドクサイ
そんなアナタは、とりあえずお問合せください。
どんな症状があるかを聞けば、ある程度どのサービスが合っているかをお伝えすることも可能です。
アナタに合ったサービスはどれ?
それぞれの細かい成り立ちや説明なんて必要ない。
私は結局どれを選べば良いかだけを知りたい。
そんなアナタのために、私が思う「こんな症状の人はこのサービスを利用してください」を先にまとめておきますね。
あ、ここで言うマッサージは「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等」ではなく、国家資格を有しない、リラックス目的のもの。
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等は広義で整体となるので、記事内でも整体の一種として扱います。
身体に痛みや慢性的な不調がある場合
この場合は整体や整骨(接骨)、カイロプラクティックがおすすめ。
また、姿勢の改善を求めている場合もこちらが良いですね。
更に分けるなら、「根本改善よりも、とりあえず一時しのぎでも症状を緩和したい人」は整体や整骨(接骨)を。
「一時的な症状緩和は劣っても、根本改善に重きを置きたい人」はカイロプラクティックを選べば良いと思います。
どちらも、最終的には根本改善を目指すことに変わりありませんけど。
慢性的な不調や痛みはないが、なんか疲労が抜けない場合
こちらの場合はマッサージやソフト整体、カイロプラクティックが良いでしょう。
特に国家資格を有しない単なるマッサージに関しては、気分のリラックス目的で使うのが効果的。
ただ、わざわざお金を払うなら根本改善を見据えた方を利用する方が良いと思います。
マッサージをする人がすごく会話上手で癒されるなどの理由があれば別ですが。
カイロプラクティック・整体・マッサージの違いを詳しく知りたい人は、この先も読んでください。
カイロプラクティック・整体・マッサージの違い
前提として、どれも「身体のバランスを整えることで自然治癒力を高め、健康的な生活を送ってもらうためのもの」であることは共通しています。
そのため、投薬や外科的な手術、整骨(接骨)などと違い、即効性は低めです。
もともと、そうした緊急性の高いケガなどに対応するためのものではありませんからね。
これを踏まえた上で、それぞれの違いと特徴を解説していきます。
カイロプラクティックとは?
アメリカ生まれで、西洋医学に基づいて体系化された手技と科学的根拠によって行う療法のこと。
イギリスやアメリカでは国家資格とされていることからも、アカデミックな施術であることが伺えます。
WHOから医療として認められていることもポイント。
なのに日本では民間資格として扱われ、整体のパチモンみたいに思われている部分があるのは悲しい所です。
比較的歴史も浅く、日本ではすでに整体が根付いていたこともあるので、仕方ない部分ではありますけど。
カイロプラクティックの特徴は?
諸悪の根源は脊椎(背骨)にあり。
この考え方の基に生まれたのがカイロプラクティックです。
脊椎からは多くの神経が体中に張り巡らされていますから、この根幹部分の改善を行い末端の各種器官の障害にアプローチすることを目指す療法になっています。
この方法は予防にも効果を発揮するので、慢性的な身体の不調に対して特に有効です。
整体とは?
整体は中国生まれ(諸説あるけど)で、こちらもカイロプラクティック同様に手技による療法です。
国家資格はなく、どちらかと言えば民間療法。
漢方薬をイメージすると分かりやすいかも知れません。
手技の方法や考え方なども結構な数があり、バラバラ。
それぞれの経験に基づいた独自の論理の上に行われている場合が多いですね。
整体の特徴は?
先にも触れた通り統一感が少ないので、カイロプラクティックやマッサージよりも一段と合う合わないの当たりハズレが多くなります。
共通の特徴としては「骨格や筋肉の歪みがアカンねん」と言うもの。
バキバキ音を鳴らして施術するイメージがあるのはこのためです。
こちらも慢性的な症状に対して効果を発揮します。
マッサージとは?
ここで言うマッサージは、先述の通り「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等」は含んでいません。
リラックス目的のマッサージは読んで字のごとく。
痛みや慢性的な症状を緩和、治療するためのものではありません。
一時的な血行不良や、実際はそこまで身体に異変があるわけじゃないけど、どうにも気分的に晴れない場合などに利用されるものです。
日本だけでなく、世界的に見ても基本的に(国家)資格を有していません。
なろうと思えば今日から誰でもマッサージ師として看板を掲げてOKです。
個人的にはわざわざお金を払って、このリラックス目的のマッサージを利用するメリットは少ないと考えます。
リラックス効果であればカイロプラクティックなどでも十分に得ることが可能ですからね。
保険適用・資格の有無
それぞれのサービスが日本において保険適用になっているか否か。
また、資格の区分がどうなっているかを一覧表にしておきます。
カイロ | 整体 | 整骨(接骨) | マッサージ | 鍼灸・あんま | |
資格の区分 | 民間 | 民間 | 国家資格 | 民間 | 国家資格 |
保険適用 | 無 | 無 | 有 | 無 | 有 |
あくまでも一般的にであり、保険の適用範囲は症状や状態によって変わります。
そのため、絶対に保険適用じゃないとダメって場合は事前に確認するのがベストです。
さて、当然ですが保険適用の方が安く済みます。
しかし、安くてもアナタに合わなければ全く意味がありません。
サービスを選ぶ際に料金は大きな判断材料になりますが、それだけに固執して症状が改善されないのに通い続けるなんて愚行は止めてくださいね。
また、資格に関しても同様です。
資格がある方が偉いと言うわけではありません。
1つの判断材料としては有用ですが、有資格者が全員有能であるとは限りませんし、無資格者が無能であるとも限らない。
特に、経験が重要な仕事の場合尚更です。
繰り返しですが、大事なのはアナタの症状をちゃんと改善してくれるか否か。
資格はあるけど、全然治せない人のところに通い続けるなんて絶対に止めてましょう。
実際の症例と結果
ここからは、私と私のメンター(師匠みたいなもの)が今までに体験した症例の話をします。
似たような症状でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
膝が悪い70代の女性
年齢を重ねると、膝が悪くなることは少なくありません。
しかし、今回の患者様は変形性膝関節症にまで悪化していました。
加えて腰も少々曲がっており、このまま放置していれば歩行困難になる可能性も十分にある状態。
最初に来院された際、すでに杖をつかれていましたからね。
この患者様に対して、私が行ったアプローチは特に変わったものではありません。
痛む膝や曲がった腰をカバーするために凝り固まった筋肉。
まずはこれをしっかりとほぐすマッサージ。
加えて、症状に合わせて行う間接運動。
これにより、かなり狭くなっていた関節の可動域を広げることも行いました。
可能な限り痛みを感じない様、無理のない範囲で時間を掛けてこれらを行うことで、症状は着実に改善。
曲がっていた腰はまっすぐになり、手放せなかった杖も常時必要ではなくなりました。
まぁ、そのせいで調子が良い時なんかは杖をお忘れになって帰られることもありましたけどね。
60代女性
この患者様は重い肩こりにお悩みでした。
昼夜問わずズキズキ、そこから派生し頭痛を起こすこともしばしばと言う状態。
そんな症状を放置出来るわけもありませんから、私の所に来られるまでにいくつもの治療院や鍼灸。
ペインクリニックなどにも通われたそうですが、芳しい効果は得られなかったそう。
何か見落としや思い込みがあるかも知れない。
そう思い、しっかりと問診や触診を行いました。
すると肩甲骨の周りに大きなコリの塊を発見。
これが原因であると思い、アルナーマニュピレーション(手技の1つ)を施術。
患者様が痛みを訴える部分だけを妄信的に見ず、身体全体の流れを意識して向き合うカイロプラクティックだからこそ見つけられた良い例です。
さて、アルナーマニュピレーションにてじっくりとコリの塊をほぐした結果、悩まれていた症状は徐々に改善されて行きました。
今では夜間のズキズキ、そこからの頭痛はほぼ完治されています。
10代の男子中学生
「捻挫したわけじゃないと思うんですが、なんか足首が痛くて歩きづらいんです」
そう言って来院された患者様。
聞けばバスケ部と言うこともあり、気付かない場面で捻挫をしたのでは? と思ったのですが、本当に捻挫ではありませんでした。
成長期でもあるので、そこにも原因があるかも知れない。
など様々な要因を考え、足首だけでなく全身をしっかりと触診。
その中でとりあえず気になったのは下肢と背中の筋肉に蓄積した疲労でした。
こうした部分が影響して変な姿勢や筋肉の使い方になり、結果として足首に痛みが出ているのかもしれない。
と考えて、まずはこれを調整。
したんですが、足首の改善は見られません。
そうなると、やはり患部である足首。
ここをもう一度重点的にチェックした結果、可動域が少し狭く詰まっていることに気付きました。
わずかな違和感ではありましたが、これを調整すると彼の痛みはスッと消え、最初から何事もなかったかのように回復。
ちょっとした違和感や痛みであっても、放っておくと酷い状態になることも少なくない。
その可能性を早い段階で潰せて良かったと思うと同時に、子供の回復力の高さを改めて感じた症例でした。
歩行困難な患者様
右下半身の坐骨神経痛。
これが原因で力が入らず、歩行が困難になってしまい来院された患者様。
上手く動かない右側を庇うために左足を酷使していたため、太もも・ふくらはぎ・足首などにも疲労が溜まって痛みが生まれていました。
このままでは、いよいよ歩行が不可能になる。
早急に、しかし無理なく着実に改善していくため、私がした施術はほぐすこと。
たったそれだけのことかと思われるも知れませんが、この施術こそ単純ゆえに実力の違いが顕著に表れるものです。
下半身と一口に言っても、この患者様は右と左で症状が違う。
そのバランスを考えながら、最適なほぐしを週1回、約2ヵ月ほど行いました。
結果、歩行困難だったとは思えないほどに回復され、今ではすっかり普通に歩ける様に。
歩くことは人生の基本ですから、歩行が不可能にならずに本当に良かったと思いましたね。
腕が上がらない患者様
「腕がこのぐらいから上げられないので、日常生活にも支障があるんです」
そう言ってご来院された患者様。
年齢的に四十肩の可能性が高いか? と考えましたが、実際は違いました。
聞けば数年前に上腕二頭筋を断裂された様で、それが今の症状を生み出している原因。
とは言え、ちゃんと病院に行き治療をしたそうなので、そこまで尾を引くものか? と思った私は、心理的要因が少しあるのではと考えました。
大きなケガをした場合、同じことが起こらない様に無意識に脳がセーブを掛けてしまうことも。
これは1人で解決するのは難しいですからね。
そうした心理的要因も含めて、無理のない範囲で肩周りと腕の筋肉に対してアプローチする施術を行ったところ、1回で可動域が大きく改善。
やはり心理的要因も多分にあったと感じました。
結果的に1か月半ほどで日常生活の支障がなくなるほどに回復され、今では全く問題なく生活を送られています。
西洋医学を基に体系化されたカイロプラクティックだからこそ、心的要因なども加味して総合的に患者様の症状に当たることが出来る。
それを再認識した症例の1つです。
迷ったら私共にお任せください
『瘦せ楽』では、主にダイエットのサポートを行っていますが、こうした症状に対するカイロプラクティック施術も承っております。
辛い症状があるけど、どうしたものかと悩んでいる。
そんな場合はお気軽にお問い合わせください。
悩んで症状が改善されるなら良いですが、時間が経つほどに悪化していくことがほとんど。
今日より明日、明日より明後日の方が酷くなる可能性が高い。
逆に、今アナタが行動すれば近い将来のアナタが健やかな毎日を送れる。
そのお手伝いをさせていただきます。